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ヤマトタケルの旅日記FFXI

ヤマトタケルの旅日記FFXI

2。誕生・出会い・迷いそして、別れ<2>

Chapter2。誕生・出会い・迷い・・・そして、別れ(2)

「一緒に行こうか?」「え?」リダRの特徴のひとつは、こうした唐突さにある。

はじめて話しかけた人に、突然、一緒に行こうかといわれた場合、決して積極的性格ではない私としては、「うそだろ。ちと面倒だな・・・」と思ったのが正直なところだった。
それと自分はまったくの初心者だから、下手なことがばれるのも、正直、めいるし・・・。

「いや。迷惑掛けますから、大体の場所を教えてもらえませんか?」

「う~ん。遠いし、鉱山の中にはカメが、一杯で怖いよ~?」「え。」・・・まいったな。「わかりました。すみませんでした。も少しレベル上げてから行ってみます。」と、その場を離れようとすると、「ちょうど行こうと思っていたから、一緒に行きませんか?^^」

ふむ。うそかホントか知らないが、行く用事があるというなら、一緒に行って見るか。

「それじゃ、お願いします。」といって、一緒に行くことに。この時はじめて、パーティを組むということ。フレンド登録というものを教えてもらった。
あ、フレンド登録は、そのあとだったか・・・。

パルプロ鉱山までは、どう行ったか、ほとんど記憶にないのだが・・。

サポジョブもつけられない時期だから、当然徒歩だったはず。長い道のりを歩き、鉱山の中へ。暗い中にカメが一杯で、怖かったのを覚えている。
途中の広場でふとリダRは立ち止まった。

「ちょっとまってね。^^」

そのさきにソロでカメを叩いているヒュム♂がいる。どうやら、あぶなそう。すかさずケアルをかけるリダR。ほどなく、カメを撃破。
そのヒュム♂が、礼を言う。すかさずリダRがいう。

「よかったら、一緒にやりませんか?^^」

そんな軽い乗りの誘いだったような気がする。ヒュム♂も当惑したようだ。普通そうだろ。少しやり取りがあって、

結局、ヒュム♂こと、酔っ払いPが、仲間になった。

3人でカメを狩りながら進む。酔っ払いPは、かなりおもしろい人物だった。はじめてのPTで緊張していた私の神経を癒してくれた。
少し広い場所に出る。カメがいなくなっても、リダRは動こうとしない。

「ちょっとまってね。^^」

またかい。しばらくすると暗闇からひとりのタルタルが現れた。「よろしく。」という挨拶とともにそのタルがPTに入った。
このLサイズタル LとリダRは、以前から知り合いのようだ。リダRが声を掛けて、ここで落ち合ったらしい。

タルLが仲間になった。

4人でこの日、そんなに長い時間ではないが、カメを狩り、いくつかクダフの人形を取ったと思う。全部揃わず、後日、競売で購入し、クエを消化したはずだ。
そして数日が過ぎる中、このときのリダRとは、南グスでソロ上げをしてるときにすれ違ったり、わからないことをテルで聞いたり、何度か接触をさせてもらった。

正直、初心者の私にとって、先生のような存在だった。

何日か後、リダRの誘いで涸れ谷に行こうということになった。何の目的だったのか・・・。クエかな?
そのときにパルプロで会ったタルのLに再会した。酔っ払いPは、その時はいなかったか。また、リダRの仲間だという二人もPTにいた。

エル戦士のGと無骨なヒュム赤Sが、仲間になった。

エル戦士GとリダRは、リアルフレのようだ。ヒュム赤Sとは、どんな経緯で知り合いになったのか・・・。
涸れ谷でゴブやらを狩っていると、結構、瀕死の状態になったり、決してレベリングとはいえない、ほんとに「一緒にあそぼ!」的感じだった。

今思えば、これが楽しいオンラインゲームの原点かも知れない。

もちろん一緒に苦労して、ミッションやクエストをクリアすることも、楽しい。オンラインゲームならではの面白さもある。
しかし、ほんとうになごやかな雰囲気で、ゴブを叩きながら交わす会話は、リアルのストレス解消になるほど、純粋に楽しめる。

そんな癒しの雰囲気をリダRを中心に、仲間たちみんなが醸し出していた。

その後は、そんなに一緒に行動するようなことはなかったが、時々バス近辺で会うと挨拶したり、テルで話しをしたりする程度だった。
こうしたリダRとその仲間たちの出会いがあって、私も、他のプレイヤーと接触することが、あまり苦痛ではなくなっていた。

いや、逆に楽しみ始めていたのかもしれない。

やがて、レベル10を過ぎ、コンシュあたりをうろつくようになって、PTでの戦闘、レベル上げというものを知ることになった。
たぶん、多くの人がそうではないかと思うのだが、本格的なPT戦の経験の場は、

砂丘こと「バルクルム砂丘」である。

それまで、ちらほらPT戦らしきものをしている中で、「砂丘は、すごいらしい。」という話を聞いていた。何がすごいのか、まったくわからないが、なにしろすごいらしい。

はじめて見た砂丘での戦闘は、本当に「すごかった。」

砂丘は、レベリングはもちろん、サポートジョブをつけるためのクエストをクリアするために、アイテムを獲得することを目的にレベル20近辺の人がぞろぞろと集まってくる場所である。

03年8月最初のころ白い砂の中で繰り広げられる戦闘は、異様な風景だった。

PT6人のうち、5人は、壁を背に固まっている。細かく言えば、前衛と呼ばれる戦士やモンクたちは少し前に、後衛と呼ばれる魔道士たちは少し後ろに立つ。
そして、「釣り役」とよばれる人が、ひとり離れてモンスターに攻撃し、PTメンバーのところまで連れてくる。

突然、PTメンバー全員が、モンスをタコ殴りにする。(私には、そう見えたw)

「な、なんてことをするんだ!?」100を超える経験値が次々と降ってくる。「ルール違反じゃないの?これ。」と本気で思った。「こいつら異常~。」とも思った。

数日後にそれが当たり前のレベル上げなのだと知った。

砂丘でのレベリングを繰り返すうち、サポジョブをつけれるようになるには、アイテムを集めなければならず、レベルも20にならないといけないということを知った。

セルビナの町の存在も良くわからず、クエすら受けていなかったが、フンドシと腹虫はゲットした。

あとは、呪われたサレコウベというのが必要らしい。まだ18くらいのレベルだったと思うので、そのうち何とかなるのだろうと、特にどうにかしようとは考えもしなかった。
そんなころ、あるPTに入り、レベリングを砂丘で行うことになった。

そのPTにミスラのHさんが、いた。

PTでのできごとは、特に覚えていない。しかし、サポジョブもつけていて、動きも手馴れており、もちろんリダだったことは覚えている。かなりの経験者だと思えたし、礼儀正しく、また楽しい人だった。

PT終了後、「フレンド登録してもらえませんか?」と頼んだ。

そのころは、フレンド登録は、普通にするもんだと思っており、ちょっと迷ったが(一応、相手は女性だろうし。)結構、気軽にお願いしたと思う。

「は~い。」と答えたかどうかは定かではないが、登録はしてもらえた。

そして別の日。ミスラのHさんからテルが入る。PTのお誘いだ。喜んで参加する。また彼女はリーダーだ。砂丘で上げているとサポジョブのクエの話になり、私がサレコウベをゲットしてないことが明らかになった。

PT終了後、「タケルさん、明日時間ある?」とミスラHさんが言う。

「はい?」特段説明もないまま翌日連絡するということにして、別れた。彼女がログインするのは、だいたい21時ごろ。24時すぎか1時ごろまで入っている。翌日、テルが来てPTを組んだ。

PTといっても、私とミスラHさんの二人だけだ。

「行こう。」と言って、バスの町から外へ出る。さくさくと走って、コンシュへ。レベリングのときと何か雰囲気が違う。今思えば、装備も違っていたのだろう。ゲートクリスタルを調べて取るように言われる。

「何に使うのか・・。クエかな?まぁいいか。」

しばらくすると、ヒュム♀が一人PTに加わる。ミスラHさんのフレンドのようだ。「忙しいところ悪いね~。」「いえいえ。^^」などと会話。二人が走り始めると、その後ろをついていく。どこへ行くのか…。

洞窟が見えた。中に入る。「タケルさんは、離れて、万一HP減ったら自分にケアル掛けてね。」

というと二人で骨に襲い掛かる。どうやらミスラHさんは白魔道士。ヒュム♀さんは、シフか?かなり楽勝に狩っていく。レベルは、40近かったのかな・・・?

「なんで骨をかってるんですか?」「サレコウベ」

サレコウベ?って、クエアイテムの?それって砂丘じゃないの?ここの骨も落とすのだそうだ。砂丘は、夜しか骨が出ないので、ここで狩った方が早い。しかし、骨や犬が強いので20レベルではきつい。と言うことがわかった。

「でも、なんで、ぼくのために?」

聞きもしなかったし、答えももらえなかった。もう10匹くらい骨を狩っても出ない。そうこうしているうちに私がからまれ、あっというまに死亡。Hさんがレイズ。離れて座っていると、後ろから犬に襲われて死亡。全部で3回死んだか…。

それでも「呪われたサレコウベ」げっと。

セルビナへ行く。クエすら受けていなかった。じじいに話し、すぐアイテムを渡す。サポートジョブを使えられるようになった。しかし、モグハウスへ行かなければダメだ。二人にたくさんお礼を言って、バスに戻ろうと思ったら、「よし。行こう。」とHさん。

「行こうって、どこへ?」

パルブロ鉱山でカメを叩く。よくわからないが、叩く。二人のレベルが高すぎて、自分には、まったく経験値は入らない。なんだかなぁ。と思っていると、「なんたらの鍵」というのが出た。

「ロットして~。」

ん?「は~い。」ってこれなんだ?「捨てちゃダメだよ~」などと言われた。そこで二人とは別れ、ログアウト。なんにせよ。メチャクチャひまなのか、それとも、単なるおせっかいなのか。よくわからないが、サポジョブがつけれるようになったのは、うれしかった。

サポジョブとして、黒魔道士を上げることにした。

赤魔道士のサポは、やっぱり黒魔だろう。と、勝手に思い込んでいた。たしか、翌日だったと思うが、ミスラHさんから、またテルが入る。「行こう。」って、どこへ?

今日は、Hさんだけだった。

走る走る。ひたすら走る。どこをどういったのか、なぜ走っているのかもわからないまま、ウィンダスについていた。そして、ギデアスに。でかいカラスみたいのがいる。Hさんが、次から次へと襲い掛かる。

また、「なんたらの鍵」が出た。「ろっとしてぇ~」「は~い。」

「次~。」また走る。走る。気がつけば、オークだらけのユグホトの岩屋。Hさんが、またまた襲い掛かる。

また。「なんたらの鍵」が出る。「ろっとしてぇ~」「は~い。」

「よし。帰ろう。」「は~い。」帰りながらオークを狩っているとまた鍵が出た。突然、Hさんがシャウトする。「鍵いる人いませんか~。」一人のタルが寄ってくる。PTに加わる。「早くロットして~。流れちゃう。」なんでそこまでするのか…。よくわからない。
同じ日だったか、別の日だったか。記憶が定かではないが、HさんがリダとなってPTを組んでいた。

どうしてだったのか、みなでジュノへ行くことになった。

みなレベルは20代前半だったと思う。もちろん徒歩で向かう。コンシュからバシュハウ沼。ロランベリー耕地。はじめて見るモンスター。異様な雰囲気の沼地。妙にほのぼのとした草原。

ただ走るだけだったが、ドキドキもんの大冒険だった。

ジュノに到着。「こ、これが、都会か~」みたいな、田舎もん感覚だった。ww
ミスラHさんにうながされ、飛空挺乗り場のNPCに話し、鍵を3つ渡す。たしかそのときにHさんに言われたのだと思う。

「サチコメにカザム○って書いとけば、誘われやすいからね。」

なんと。カザムというところへ行くために、鍵を集めてくれたのか。このときはじめてわかった。信じられないほどありがたかった。この鍵のおかげで、25を過ぎてからなんなくカザムでレベル上げができた。

ジュノ Hさんとは、その後も、何度か会ったり、PTを組んだり、相談にのってもらったりしていた。

そして、あるとき、Hさんに「ドラゴン退治は、しないの?」と言われる。ドラゴンて、レベル30にもなっていないのに・・。「私のフレに手伝ってもらうから、日にちと時間を決めて。」といわれ、都合のいい日時を伝える。

「集まってもらえるといいね~。」

ふむ。ドラゴン退治って、どうやるんだろ?当日。見知らぬ人が、PTのメンバー。みんなレベルは高い。ギデアスで、モンスを軽々と蹴散らしていく。そしてBCへ。レベル25制限か~。私以外のメンバーが、あれこれと作戦を話し合う。

「目玉が先だよね~。」「確かそうだったね。」「もうわすれた~w」

目玉?ドラゴンだろ?訳のわからんうちに突入。おぉ!ドラゴンだ!め、目玉だ!?
みなが叩くのを少し離れたところで、ケアル掛けながら見守り、勝利。

「ミッションクリアおめ~。」

ん~。ありがとう。
その後も、暗黒ジョブをゲットするときも、Hさんに同行してもらった。レベル上げPTのときは、テルで、「ケアルかけすぎないように、MPコントロールして。」とか、こまかいアドバイスをくれた。
こうして、ミスラHさんとリダRに支えられ、いつしか自分も先輩のように見られ、初心者にいろいろと教えるようになっていった。

常に、この二人のやさしさを忘れずに。

そんなある日。

「新サーバーへの移動を募集する。」というメッセージが流れた。

ジュノをはじめとしたアクセス数の増大が、サーバーに付加を掛け、プレイ環境を著しく悪くしていた。サーバー移動によって、いくらかでもそれが改善されればいいな~と単純に思っていた。そんなとき、リダRにテルすると「タケさん、いまヒマ?」「ひまだよ。」「バスの港にみんな集まってるんだけど、来ない?」「おk~いくよ。^^」

「どしたのこんなとこに?」「Pさんが、サバ移動するって。」「え~!」

なんで?結局、正確な理由はわからなかった。なぜなら、当のPさんは、酒飲んで寝落ちしており、その場にキャラはいるが、中身は寝てる状態だったから。www

「みんなは、どうするの?」

申し込みの締め切りは、その日の24時。あと30分。っていうときだった。それぞれが、それぞれなりに話すうち、結局、Pさん以外は移動しないことになった。ただ、友達が離れていくのは、さびしいものだ。

その後、なんとミスラのHさんも「サーバー移動をする。」という。

どうやらLSのメンバーみんなで移動するようだ。「タケルさんはどうするの?」「ん~。」HさんもLSメンバー以外に多くの友人や知り合いがこのサーバーにいるはずだ。それなのになぜ移動を強行するのだろうか?「最近、新しく入ってくる人がめっきり減った。バスクエの観光案内シャウト、ぜんぜんないでしょ?」たしかに。

「新しい出会いがなくなっちゃったから。」それが彼女の理由のようだった。

自分はどうするか。大いに悩んだ。正直、Hさんと離れたくはなかった。もっともっと教えて欲しかったし、いずれ恩返しをしたかった。でも・・・リダRと仲間たちをはじめ、自分にもそれなりに知り合いや友人ができていた。

彼らとの別れも、とてもつらい。

結局、私はサーバー移動しなかった。酔っ払いのPとミスラのHさんとは、こうして永久に顔を合わせることができなくなってしまった。本当にリアルで、落ち込んだ。

ミスラのHさんとは、未だに、ほんの時々メッセージのやり取りをしている。

フレ登録をしておいて、良かった。酔っ払いのPは、というと・・・何故か、タルに姿を変えて、私の所属するLSに戻ってきている。それは、随分と後になってからの話しである。


~つづく~


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